第855回 原体験研究会例会2012/04/20


参加者: 山田先生、梶原、古寺、Ted、高田(慶)、高田(要)、中永、高相

 

■漢字と言葉について

「見る」という言葉がなぜこんなにあるのか。中国語は基本的に一語一字一意なので、同じ見るでも意味が異なる。例えば、診る=言葉で見る、看る=手で見る等、すべて「みる」でも漢字を見れば意味が分かる。

又、体験と経験の違いについても議論。山田先生曰く、「体験」は体で覚える、経験は知の裏付けがあって初めて「経験」になる。そのため学習指導要領に記述されている体験的活動といったものは、何かを児童に体得させる上では不十分なのかもしれない。ただやらせればいいだけでなく、その活動の意味や重要性なども考えて、児童に学習させなければいけない。しかし、体験を繰り返すことによって経験になるのではないのか、という考え方も否定できないように思う。まだまだ議論の余地はありそうです。

 

■自然観察の要

今日の「自然観察の要」はカラスノエンドウとスミレの仲間です。

 

スミレはこんなにも種類があるのかと驚きました。それぞれ葉の形や花の色などの違いが比較できて興味深かった。以下ヒメスミレ、ノジスミレ(葉に毛が生えている)、アギスミレ(湿地に生えている、西日の当たらない場所、蔓状になる、ツボスミレの変種)、タチツボスミレ、シハイスミレ(裏が紫だからしはい)、アリアケスミレの順番に花を咲かせる。

 

アギスミレ

タチツボスミレ

ヒメスミレ

シハイスミレ

アリアケスミレ

ノジスミレ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「自然観察の要」実況中継

カラスノエンドウには蜜線があるので・・・

えー!これが蜜か?

では、舐めてみることに・・・

 

 

 

 

 

 

 

「カラスノエンドウ」は調べてみるとなかなかくせ者でした。まず「烏の豌豆」かと思ったら、「烏野豌豆」つまり「烏+野豌豆」。しかも「カラスノエンドウ」は俗によばれているだけで、「ヤハズエンドウ」が本当の名前です。

えっ?

上から観察したのでは目に付かない、蜜線(花外蜜腺)と言われる赤褐色の斑点(液体が出ているようにも見えます)が、托葉の下に見つかりました。にもかかわらず、 アブラムシはそこに集まっているわけでなく、上部の茎に集中しています。蜜腺の蜜を爪楊枝を使って舐めてみましたが、甘さを感じることはできませんでした。

蜜腺の蜜をアリが舐めているように見えることがあります。そのことから、蜜で引き寄せたアリに、葉などを食べる昆虫から守ってもらうためだと断定している記述があります。でも、見た目の大敵は、師管液を吸うおびただしいアブラムシではないでしょうか。そのアブラムシの出す甘露を好むアリは、アブラムシの天敵であるテントウムシを追い払うとも言われています。そうなると、カラスノエンドウにとってのアリの存在は?蜜腺の意味は? おもしろい!!

また、アブラムシの脱皮がらを観察したり、アブラムシを捕食するハナアブの幼虫を探したりと、カラスノエンドウの奥深さに触れることができました。要さん、大ヒットです!(中永さんの言)

 

反省しているのではありません。観察です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■豊中、冬の原体験キャンプ視察

 

寒さの中でどのような原体験らしい活動が出来るか話しました。火起こしや木の切り倒しなどの案が出ましたが、原体験ならではの活動なのかどうか議論がなされました。

又、今までプロジェクターを使うとき、壁に直接投影していましたが、今回新しいスクリーンが設置されました。

 

 

 

研究室にスクリーンを設置しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■本日のおやつ

山田先生がテレビ局から取材(まさかのホントバラエティ『イカさまタコさま』)を受け、そのお礼にお菓子を頂きました(左上)。ちなみに5月中旬(水曜)19時ー20時TBSで放送される予定です。

下は、おフランスからの、古寺さんお土産チョコで、さすがの美味でした。

ごちそうさまでした。

本日のおやつ

Leave a comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です