第986回 例会情報 7月10日


参加者 山田先生、テッドさん、梶原さん、古寺さん、高田要さん、高萩さん、植田さん、廣瀬さん、伊藤さん、志水さん、泉P1090199

久しぶりに植田さんが来られました。早い時間から来られ、高萩さんを待たれました。九時過ぎに高萩さんが来られ、地衣類についていろいろな話をされました。

数種類の標本で説明され、その後プロジェクターで説明されました。

高萩さんは地衣類の成分で光合成を阻害する作用を調べたそうです。結果として成分が普通の植物細胞では阻害作用があり、共生藻では阻害作用がみられないというものでした。葉緑体のチラコイドで比べると両者とも阻害作用はあまりみられないとのことでした。

この研究はアレロパシーの現象について行われていて、実験室レベルでは阻害作用が見られても、自然状態での研究はほとんど行われていないそうです。研究した成分は疎水性の物質なので、自然界で実際に阻害作用があるかどうかはよく分からないようです。P1090183

地衣類の共生関係は藻類と菌類で一対一の関係で対応しているようで、異なる藻類を一緒に培養しても、共生体はできないそうです。

廣瀬さんのお持たせは、パウンドケーキ、白あん入りパンでした。美味しくいただきました。

現在の中学校の理科の教科書には地衣類が載っていないそうです。藻類もコラムに出る程度になっているようです。これは、五界説の分類学では、種子植物、シダ植物、コケ植物だけを植物に分類し、緑藻、褐藻、紅藻を原生生物界に分類するためだと思われます。

最後に泉がトルコ旅行で撮った写真を紹介しました。志水さんはすでにトルコを旅行されており、泉が思い出せない地名をすぐに教えていただきました。

観光地の写真も見せましたが、原体験的な話題として、オリーブの木の写真を出しました。剪定され、高さ1〜2mの太い幹から細い枝が出て、収穫しやすいように樹形が作られていました。台場クヌギのように見えます。このようなオリーブが延々と続いていました。

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