嬉野台生涯教育センターが主催する平成28年度ウィンタースクール「うれしのサイエンス」が平成28年12月25日から二泊三日で行われました。
県内の小学3年生から小学6年生まで27名の子ども達が参加してくれました。
兵庫教育大学の実習生が約10名,補助者(リーダー)として参加しました。
参加者は5班に分かれ,班ごとにリーダーが付き,3日間様々な体験活動をしました。
【1日目】
1日目は開講式の後,センター内第一研修室にて水野さん,三浦さん,福井さんの三名が講師となり,
ソーラーカイロを分解して,仕組みを確認したり,カライドサイクルで不思議な構造の立体を作って遊んだりしました。
また,蛍石などの紫外線によって蛍光する石について勉強し,実際にたくさんの石ころの中から蛍石などを探すチャレンジは子ども達の興味に火を付けました。
どうして紫外線を当てると光るのかという仕組みについては鉱物に含まれる元素が紫外線により励起状態になって・・・
と,小学生には敷居の高いものですが,蛍光・燐光(蓄光)素材は近年,身の回りにありふれていますので,非常に身近な現象でもあります。
技術の進歩に伴い,全てが当たり前になってしまっている現代社会ですが,天然の石という素朴なモノでも蛍光・燐光するという事実はとても興味深いものでした。
福井さんからはパフォーマンス要素の高い面白い遊びをいくつか紹介してもらいました。
予言するあみだくじや考えていることを当てるゲームなど,ちょっとした仕掛けと言葉で不思議な現象を作り出す方法にみんな興味津々でした。
【2日目】
あいにくの曇天〜雨天の2日目は,当初は枯れ木を切り倒して,大きな焚き火をつくり,“熾き(おき)”の状態にしてから様々な調理をする予定でしたが,
急遽変更して,午前中は雨天時プログラムにしました。
國眼さんによるガウス加速器の実験ではまさに,目にもとまらぬ速さで加速される鉄球に驚かされました。さらに,円形のタッパーの蓋を用いた連続三回の加速現象による“三回転ガウス加速器”は上手くいったときの感動も一入でした。
松田さんにより”DNAストラップ”は単純な編み方で二重らせんを再現し,素敵なお土産ができたことでしょう。
それにしても,最近の子ども達は原体験のような自然現象との触れあいの場が減少している反面,DNAや,遺伝子などの専門用語についてはゲームやアニメなどで触れているためでしょうか,意外と明るいなということに私たちのほうが驚かされる場面もありました。
午後からは,雨も小雨で降ったり止んだりだったので,焚き火がなんとか出来そうだったので堕ちている枯れ木や木の葉で,例年よりはささやかではありましたが焚き火をしました。
また,体育館の軒下を使って,高田昌さん・梶原さんに教えていただきロケットストーブを製作しました。
さらに,廣瀬さんに用意してもらったレシピで,美味しいどんぐりクッキーを焼きました。
志水さんにはチェーンソーで“きこりのローソク”を作ってもらいお湯を沸かしました。単純な構造なのによく燃えること。
焚き火のほうでは焼き芋にも挑戦したのですが,こちらは途中雨に降られたことなどもあって思ったほど上手くはいきませんでしたが・・・さて,お味は如何に・・・笑
【3日目】
最終日は高田要さんに教えていただき,”光る箱”を作りました。カラーセロファンとシルバーのフィルムを一工夫して並べるだけで非常に綺麗なオブジェクトができました。
そして,最後は齊藤さんによる”スチロール飛行機”でした。
回を重ねる毎にどんどん進化していくスチロール飛行機の講座ですが,今回はなんとスチロールの素材をデザインして切り出すところから挑戦しました。
そのため,子ども達全員の期待はすべてオリジナルでいかにも飛びそうな形から,不思議な形までさまざまな飛行機が生まれました。
しかし,そのどれもが齊藤さんが教えた二つのポイントを守ることで,個性をもちつつも“飛ぶ飛行機”が完成しました。
このスチロール飛行機は一般的な紙飛行機と違って,投げ方にもコツがあるため,最初はなかなか飛ばせない子もいましたが,プログラムの最後には全員で講堂に行き,ステージの上から一斉に飛ばしてみました。
閉校式の主催者側のお話の中にもありましたが,来年度以降も期待してくださっているようですので,さらに子ども達にとって楽しい経験が詰めるよう頑張っていきたいと思います。
それでは皆さま,よいお年を!!