第914回 原体験教育研究会例会 2013/10/04


★第914回 例会報告

参加者:山田先生,中永さん,梶原さん,泉さん,志水さん,廣瀬さん,向田さん,高田(要)さん,高田(昌)さん,斉藤さん,江口さん,城さん,高相さん

 

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今日は山田先生が豊岡但馬文教府‎www.t-clip.jp/doc/0bunkyo/d01/bunkyoukou2.htmでの講演からのお帰りだったので、播但線甘地駅から大学まで中永がお送りしました。院生時代は、山田先生のお話を聞くために院生が競って送迎をしていたことを思い出しました。せっかくだったので高相さん達を誘って社のガストで夕食をとりました。その後山田先生は院生さんを4階の資料室ツアーに案内されていました。院生さんは初めての資料室だったようで興味津々の様子でした。

 

 

■数字の不思議

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二ケタのかけ算の答えを瞬間的にを出してみせた山田先生。われわれ院生は,初め全く意味が分かりませんでしたが,数字の羅列をよーく見ていると発見がありました。‎www.proto-ex.com/gentaiken/reikai25/reikai25.html

 

 

■浮沈子

ビックリ!城さん

ビックリ!城さん

「院生さんは知らないんじゃないの」ということで山田先生が浮沈子を出してこられました。これは、神戸の森井さんが科学の祭典(?)で魚型醤油差しSD-MOBILEでされていたものを原体験でも追試させていただいたものです。手品仕立てにして普及を図り「浮沈子中興の祖」を自負していた中永ですが、明治時代にはおもちゃとして販売され、縁日では夜店で「沈め!と言えば見事に沈む」という口上でで売られていたそうで、「小興の祖」とさせていただくことにします。なお、全国には我こそが浮沈子中興の祖が多数おられます。最近、俳句の歳時記にも「浮いてこい」の名で浮き人形として掲載されていることもわかりました。ネットで調べると「デカルトのダイバーとも呼ばれている」、「開発者はデカルト」と書いているサイトもありました。

☆Gentaiken Teachers Lab

■夕焼けが赤いのはなぜか

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前回のセット

夕日,黄昏

夕日,黄昏

コピー用紙3枚では

コピー用紙3枚では

コピー用紙が10枚で

コピー用紙が10枚で

 

 

 

 

 

 

 

「空は青いのに何で夕焼けは赤いのだろう」子どもの頃の素朴な疑問を解決してくれる実験を高田さんが紹介して下さいました。これは,以前からある実験方法です。500mlペットボトルに水と1mlのフローリングワックスを入れ(コロイド溶液ならば牛乳などでも可能),10本並べます。そこにスライドプロジェクター(最近ではあまり見られなくなりましたが…)を端に設置し光をペットボトルの列に当てます。白い光源がペットボトルの列の端の方まで届くと思いきやだんだん光の変化が見受けられます。

さて,なぜでしょう。ヒントは虹である。光はそれぞれに波長があり赤(赤外線)が一番波長が長い)白い光がどんどんコロイド溶液を透過することで光が錯乱し波長がもっとも長い赤色だけがまっすぐ進み,その色のみが残る。

我々も夕日を見る時,太陽光が空気中の分子やちりなどに当たって散乱し赤い夕焼けがみることが出来る。

今夜の実験はさらに続き、ペットボトルの代わりに紙カップを光源の前に数個重ねて置きます。すると、不思議!白いプロジェクターの光が見事に夕焼けの色に変わりました。

さらには白いコピーペーパーを数枚重ねて置くだけで同様の結果になりました。空気中の現象の再現という点ではフローリングワックスinペットボトルだと思いますが、圧倒的な手軽さで観察できました。

紙で夕日を再現する実験は,富山の七澤卓友さんに教わった目から鱗の方法です。1つは,横から色の変化を見るだけでなく,光源に対して見ると夕日が見えること。もう1つは,スライドプロジェクターとコピー用紙で丸い夕日が見えることです。電球でもできるのですが,光量が強く光束が絞られるので,より夕日のようにくっきり赤く見える点がすばらしいと感じました。他の白い物として,スモークマシンの煙,発泡スチロール板,発泡スチレン板,食品トレーを重ねて光を当ててみましたが,黄色くなるだけで×。斉藤さんによると,白布でもできるのではないかということでした。

 

■音の高さが変わるインスタントコーヒー

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カン カン カン

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音程が上がります。

中永さんが、インスタントコーヒーを使った音の実験を見せて下さいました。

コップにインスタントコーヒー(今回はスターバックスのものを使用)を入れ,かき混ぜずにお湯を入れます。片手にスプーンを持ってコップの底を垂直に叩いていくと音がどんどん高くなっていく。

「インスタントコーヒーは水に溶けやすくなるように作られているため,そこを叩くだけでコップの底に溜まった固体が減っていき,ミュートの役割をしていた固体が減り音が高くなっていく」というのが参加者の推理でした。

この実験は、中永が「日本国民の知性の砦」と賞賛するNHK Eテレの番組「2355」からの紹介です。とけ始めのコーヒーには気泡が含まれており、その気泡がなくなるにつれて音が高くなっていくようです。気泡は高音を吸収する働きがあるそうです。

 

■ダルマ落とし

IMG_2819 富山の教室での実験用にダルマ落としを購入しました。ありがたい達磨大師を叩くという罰当たりなおもちゃではありますが、慣性の法則を体験的に理解していたからこそ作られたおもちゃです。外れそうになった金槌の先を柄に入れるときの動作も慣性の法則を利用しています。文化的な背景から説明するのも原体験的ではないでしょうか。

 

☆From School

■ゴマを炒って食べてみよう

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斉藤さんがゴマの実物を持ってきて下さり,実からゴマを収穫し,炒って食べてみました。斉藤さんのプレゼンの中でセサミストリートの裏話も出てきてなかなか興味深かったです。セサミストリートはテキサス州に実在する通りです。名の通りゴマ通り、今日は、ゴマ会社を作ったロイ6ジェームスのアンダーソン兄弟の話をしました。開拓するときには、できるだけ動物を殺さないように追いやる方向に開拓していったとのこと。また、風と共に去りぬでもあらわされたように人種差別が激しい時代ですが、子供への教育の必要性を感じ学校を建てます。この学校は、人種に関係なく入学できたようです。今でいう共生社会なのでしょうか・・・。さて、ゴマを自分の畑で育ててみました。2度の台風にめげす収穫に至りましたが・・・・、ゴマの種とゴミを分けるのが無茶苦茶大変です。(^^;日本のゴマ自給率が低いのは、このあたりか・・・。さて、こんどは油まで作り、様々なうんちくと合わせて、総合的な学習のネタまで持っていくつもりです。

☆自然観察の要

■アオギリ

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自然観察の要

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樹木の梶原

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アオギリの種

種子は実は食べられるということで炒って食べてみました。味はポップコーンの種のようでした。食べごたえはないものの焙烙で煎るとなかなかの味でした。戦時中は炒って珈琲として利用されていたようです。(自己責任で食べてね☆)こういうものは何でも食べている(失礼)信州では食べていないということで、山田先生にお聞きすると日本に入って来たのは古くない時代であるとのことでした。広島平和公園のアオギリもよく知られています。また飛ぶ種としても有名です。

被爆したあおぎりの木 – 平和公園NAVI

 

■イチモンジタナゴ Bクラス

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IMG_2805ある場所で要さんが採取されたイチモンジタナゴです。要さんの「Bクラスの魚です」という言葉から不良品かと思ったら、レッドデータブックでのことでした。初めて見る魚で、ため池や川の生物の勉強になりました。要さん、いつもありがとうございます。

 

 

 

 ☆本日のおやつ

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IMG_2196サツマイモの茶巾

にんじんと柴栗の吹き寄せご飯

干芋

柴栗の味が絶品でした。むくのは大変だったことでしょう。ごちそうさまでした!

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